大統領の歴代ワーストランキング(米国学者の投票)

トップ10

順位 名前、在任期間、政党 功績、略歴など
1位 ジェームズ・ブキャナン

1857年3月~
1861年3月

民主党
最も偉大な大統領として評価されるリンカーンの一つ前の大統領である。

南部諸州の連邦脱退を招き、南北戦争の原因をつくったと言われる。 大統領としてたいへん優柔不断だった。危機的な状況を打開するために「統率力」や「決断力」が欠如していたとの評価が多い。

ブキャナン大統領が就任する3年前、「カンザス・ネブラスカ法」という法律が成立した。 この法律は、奴隷制を採用するか否かは、それぞれの州で決められる、という内容だった。

この法律によって、奴隷制の「廃止」を求める北部と、「存続」を望む南部の対立が激化した。 こう状況下で、ブキャナンは大統領に就任する。

就任直後、ミズーリ州の奴隷である黒人ドレッド・スコットが「自由州で暮らしたことがある自分はすでに自由人である」として憲法裁判を起こした。 これを受けて、ブキャナンは最高裁に判決を求めた。 最高裁は「奴隷は国民には値しない。奴隷は私有財産。つまり黒人は人間ではなく財産である」との判決を下し、請求を棄却した。

一方、1854年、奴隷制度に反対する勢力が結集して共和党が創設された。 ブキャナンの人気中の1960年に行われた大統領選挙では、 奴隷制反対派である共和党のリンカーンが当選した。この選挙結果を受けて、南部のサウスカロライナ、アラバマ、ジョージア、テキサスなど7州が連邦を離脱した。南北の対立は、危機的な状況となった。

しかし、ブキャナン大統領は「離脱は憲法に反する」と非難しつつも、戦争に発展するのを恐れて正面から阻止するための行動を起こさなかった。 ブキャナンの任期切れ間近の1861年2月には南部7州が連邦を脱退して新国家「南部連合」を結成した。 弱腰だったのだ。ブキャナンは、この動きを防ぐことができなかった。
ドナルド・トランプ

2017年1月~
2021年1月

共和党
ブキャナンと同率のワースト1位。 事実を無視し、誇張や捏造に基づく主張を叫ぶ「反知性主義」の世界的リーダーとして登場。退任時までその姿勢を貫いた。

不動産会社オーナー及び人気テレビタレントという職業から、 政治経験ゼロで大統領に選ばれた。 テレビやSNSを最大限に活用した扇動的な言動によって、 主に白人男性の低学歴・低所得層から熱烈な支持を得た。

経済政策では、 企業に対する減税を実行。 前任のオバマ政権時から続いていた株高と景気拡大を持続させた。 その半面、減税によって財政は悪化した。

太平洋地域の自由貿易協定「TPP」や温暖化対策の「パリ協定」から離脱。 長年にわたり強固な同盟を組んでいた西欧諸国とも距離を置く一方で、ロシア寄りの姿勢をとる型破りな外交を展開した。 アメリカから世界の覇権を奪還しようとする中国に対しては、関税の引き上げなどによって貿易戦争を仕掛けた。

政権4年目の2020年、 感染症コロナウイルスの対策に失敗。 任期中に約40万人の死者を出した。 世界で断トツ1位の犠牲者数となった。 この失政によって高齢者や女性からの支持が低下。 再選を果たせず退任した。1期で終わった大統領は28年ぶり。

任期中の2018年に行われた学者アンケートで、 ブキャナンと並ぶ歴代ワースト大統領に位置づけられた。 その後、2回にわたって米議会(下院)の弾劾(だんがい)訴追を受け、さらに評価を下げた。 弾劾訴追の1度目は、ロシア政府による米大統領選への介入を招いた問題。 もう一つは、議会を襲撃した右翼デモを扇動した事件。
3位 アンドリュー・ジョンソン

1865年4月~
1869年3月

国民統一党
南北戦争終結後にリンカーン大統領が暗殺されたことを受け、1865年に副大統領から大統領に昇格。陸軍長官の解任を巡って議会と対立し、1868年には弾劾訴追された。1票差で罷免(ひめん)は免れた。後任大統領の就任式には政治的対立から欠席した。
4位 フランクリン・ピアース

1853年3月~
1857年3月

民主党
5位 ウィリアム・ハリソン

1841年3月~
1841年4月

ホイッグ党
6位 ウォレン・ハーディング

1921年3月~
1923年8月

共和党
7位 ミラード・フィルモア

1850年7月~
1853年3月

ホイッグ党
8位 ジョン・タイラー

1841年4月~
1845年3月

無所属
9位 ハーバート・フーヴァー

1929年3月~
1933年3月

共和党
10位 ベンジャミン・ハリソン

1889年3月~
1893年3月

共和党

11~15位

順位 名前、在任期間、政党 功績、略歴など
11位 チェスター・A・アーサー

1881年9月~
1885年3月

共和党
12位 ザカリー・テイラー

1849年3月~
1850年7月

ホイッグ党
13位 ジョージ・W・ブッシュ

2001年1月~
2009年1月

共和党
14位 ジェームズ・ガーフィールド

1881年3月~
1881年9月

共和党
15位 リチャード・ニクソン

1969年1月~
1974年8月

共和党