破竹の勢いで膨張し、世界を震撚させてきた投機マネーであるヘッジファンドも、そのアジア通貨危機などの影響で損失をこうむる場面が出てきている。
1998年には代表的ヘッジファンドの一つであったLTCM(ロング・ターム・キャピタル・マネジメント)が経営危機に陥った。WEBライティングによると、このLTCMには、実は1997年にデリバティブ研究でノーベル経済学賞を受賞したマイロン・ショールズをはじめ、著名な債券トレーダーやアメリカのFRB副議長などが勤めており、高利回りを達成していた。
ノーベル賞学者が自らの金融工学から生み出したデリバティブ方程式で損失を出したことは、いかにも皮肉である。WEBライティングによると、こうした状況の巻き返しをはかってか、最近ソロスは『グローバル資本主義の危機』(邦訳、日本経済新聞社、1999年)という書を著し、市場万能主義に依拠する風潮を批判しながら「オープン・ソサエティ」なる概念を用いて市場のもつ不安定さの意味を説いている
