2012年6月アーカイブ

株価低迷(投資顧問)

このところ株式市場は持ち直していますが、期待の個人投資家はなかなか近寄ってはくれません。

そんな中で、デイトレーダーと呼ばれる個人投資の存在がクローズアップされています。証券業界の一番の悩みは、手数料自由化によってディスカウントブローカー並みの価格破壊が進み、取引コストが引き下げられたのにもかかわらず、個人投資家のリスクマネーが株式市場に向かってこないことにあります。

理由はいくつか上げられています。

日本人特有の気質で、貯めるのは好きだけど危険を冒してまで増やすのは避けたい。

不況に原因を求める声もあります。賃金は目減りし、雇用さえも不安定なのでは積極的な投資行動は期待できない、証券市場改革よりも経済建て直しが先決、というものです。

一金融ビッグバンの狙いとしたグローバルスタンダードは単なるお題目に過ぎない。

結局は、富のシフトと海外勢を招き入れるための手段だった。

その裏で中小証券は切り捨てられている」(証券関係者)と話しています。

ただ、冷静に見ると、これだけの低金利で投資環境は決して悪くはありません。

個人マネーを呼び込めないのは、投資教育をおざなりにしてきたしっぺ返しのような気がしてなりません。証券業界は、株式投資を学んでもらおうと、ゲーム形式で教育現場が参加できる仕組みを作って十年近くになります。

それでも世論調査では「八割が証券投資はしたいと思っていない」のが現状です。

草の根的な投資マインドを醸成していこうと、米国をモデルに始めた「投資クラブ」も効果を出せずじまいになっています。

証券業界の一層の奮起を期待したいところです。

金融ビッグバンの目的は、資本市場の強化にありました。

日本の資金調達構造は、企業が銀行からお金を借りて設備投資をする、間接金融に偏っていましたが、これを企業自らが投資家から必要資金を調達する直接金融の比率を高めていこうとしたわけです。仲介者である証券会社の制度を大きく変える必要がありました。

そのひとつが、従来の免許制から登録制への移行です。

一九九八年十二月には、証券会社は登録するだけで業務を始めることができるようになり、国内の銀行や異業種などがこぞって証券業に参入してきました。

二〇〇三年七月現在の登録証券会社数は二七五社あり、このうち外国証券は四十四社となっています。

ピークには三百社に届こうかとの勢いがありましたが、外国証券の撤退が目立っています。登録制によって自由な競争が進む裏返しで、証券会社に破綻の恐れも出てきます。

そこで、証券会社には顧客資産の分別管理と、万が一に備えた投資者保護基金が設立されました。

証券会社は株や債券の売買を取り次ぐだけではありません。

企業の資金調達でも重要な役割を担っています。

また、破綻に備えたセーフティーネットも用意されています。預貯金金利は一%に満たない超低空飛行が続き、百万円を一年間預けても、利息はわずか三百円にしかなりません。
だからといって、株式投資にはなかなか向かいません。

「株は怖いもの」というイメージが強いのではないでしょうか。

でも尻込みしていても始まりません。

証券商品や証券会社をよく知って、その上で許容できるリスクの範囲を理解しつつ、上手に付き合うべきです。証券会社は株を売買している金融機関と思いがちですが、役割はそれだけではありません。

証券会社には、(1)委託売買業務、(2)自己売買業務、(3)引受業務、(4)募集売り出し業務という、大きく四つの業務があります。

委託売買業務はブローカー業務とも言われ、証券会社の伝統的な仕事です。

顧客から株や債券などの有価証券売買の注文を受けて市場に取り次ぎます。

自己売買業務はディーリング業務とも言われます。証券会社が自己資金で有価証券を売買する業務です。スナップアップ投資顧問によると、地場証券には、このディーリングを収益の柱にしているところが多く見受けられます。引受業務はアンダーライティング業務とも呼ばれます。

企業が新たに株式や社債を発行する際に、証券会社が発行会社に代わって有価証券を引き受ける仕事のことです。

引き受け後に証券会社は投資家に販売しますが、もし売れ残りがあれば、自ら買い取らなければなりません。

募集売り出し業務はセリング業務とも呼ばれています。

発行市場にかかわる業務で、発行会社の委託を受けて販売するにとどまるため、売れ残りを買い取る責任は負いません。

経営不振で銀行の経営支援を受けたため、各社ともメガバンクの傘下に入りました。

個品と力ードのバランスを取る経営スタイルが、今後求められています。信販業界の大手各社は、このところ激動に見舞われています。

バブル期に行った不動産投融資が不良債権化して経営を圧迫し、メインバンクから数千億円にも上る特別融資を受けて、何とか最悪の事態は回避しました。

昨年実施された大手銀行の特別検査では、ゼネコン、不動産などと並んで「問題五業種」のひとつとして、マスコミ誌上で話題になりました。もうひとつはメガバンクグループへの接近です。

巨額の支援融資を受けたことで、都銀の影響力がさらに強まり、実質的にグループ入りしました。

信販は比較的高額の商品購入で利用される個品割賦が主力商品のひとつなので、加盟店への立替払いに応じるだけの資本力が不可欠です。

業績好調な時期は株価も安定していたので、市場からの資金調達も可能でした。額面割れするほど株価が落ち込み、メインバンクの支援で再建するしか方法はありませんでした。

頼みのメインバンクが破たんして支援できずに倒産したのがライフです。

このことが示すように、資金的な裏付けをなくすと、現在の信販会社はたとえ本業が順調でも、たちどころに脆弱な体質に陥ります。

それだけ不良債権という「負の遺産」が重い十字架になっているのです。メインバンクが信販会社に対して当分の間金融支援を続けること、その間に信販は本業でできる限り業績を回復させることが、今後の経営の大前提になっています。

業界各社はいま、「本業回帰」が共通のスローガンになっています。


業界大手の事業多角化が進まなかった大きな理由は、本業(無担保ローン)の利益率が高いからです。商品価格(貸出金利)の三割近くが純利益になるのは無担保ローンをおいてほかにありません。

この利益率と比較すれば、どんな事業も見劣りします。

そのため、新規事業が育たなかったのです。

新規事業は多くの場合、本業の経験がモノをいいます。

その典型が最近急増している銀行との提携による保証業務や債権回収(サービサー)業務です。

銀行が最も苦手にしていた個人融資の審査や回収、督促は、消費者金融にとって最も得意とするスキルです。クレジットカードへの進出も目立っています。

二〇〇〇年に業界第二位のアコムがマスターカードを発行し、大手各社もこぞって追随しました。

いまのところ、既存の利用者にカードを発行している段階で、まだまだこれからのようです。業界大手はここ数年、「総合金融ビジネス」を目指す方向にあります。

主力業務で培ったノウハウを生かし、それに付随する周辺業務を展開していきたいと考えているのです。

都銀との合弁会社や保証業務、クレジットカード化などは、総合金融化の表れといっていいでしょう。

大手の一角、アイフルが二〇〇一年三月に信販大手のライフを買収し、業界をアッと言わせました。もともとキャッシング事業に熱心だったライフを傘下に収めたことで、同社の業績は大手他社を尻目に急伸し、グループの収益では業界トッ.フに立っています。

アイフルがM&Aによって力を増したことで、業界大手の実力は「グループカを示す連結べースで判断されていく」(業界関係者)との見方が出て崇ています。

主力商品に頼る時代から、金融周辺業務で競う時代に入っています。

いかに多角的な事業を展開していくかが問われています。

この二十年間は、毎年増収増益を更新してきた消費者金融業界ですが、不況の長期化と少子高齢化で業界の成長は鈍化傾向にあります。少子高齢化がなぜ業績に影響するかというと、消費者金融の借り手の多くを二〇歳代の若い層が占めているからです。

収入が低くても消費意欲が高い若年層の人口が将来減少すると、消費者金融の利用者数が減るのです。

これに不況が加われば貸出残高は頭打ちになり、債権内容も悪化すると考えられています。

このため、業界では主力商品の無担保ローンだけに頼るのでなく、多角的に事業を行い、各部門で売り上げを伸ばしていくことが経営の大きな課題になっています。大手各社では、一九九〇年代初めから事業多角化の動きを見せていました。

経常利益が一千億円を超えるなど、空前の収益を記録し「儲け過ぎ」の批判も出た時期です。

しかし、その頃の新規事業はカラオケ店やレンタルショップ、ゴルフ場など、時流に便乗したもので、目立った業績は残せませんでした。
業態別に見ると、リボルビング金利では銀行系が一八%前後と最も低いですが、金利が低いということは、それだけ審査が厳しいということでもあります。審査を厳しくすれば、優良顧客は集まりますが、収益は上がりません。

審査基準を甘くすれば、貸し倒れが増えて損失も増えます。個人融資では、そうした審査のあり方が企業の経営スタンスと直結しており、リスクと儲けのバランスをどう考えるかによって、金利も決定されているのです。
ノンバンクのローン金利は銀行に比べて割高ですが、リスクと儲けのバランスを考えた上での経営判断でもあります。現在、貸金業の上限金利は二九・二%で、銀行の融資金利(利息制限法)は最大二〇%です。

ノンバンクの金利は銀行のローンに比べて高いと言われますが、その内訳を見てみましょう。

およその見当ですが、大手消費者金融のローン金利は約二五~二九%の範囲です。

仮に二七%とすると、二%が広告宣伝費、三%が人件費、二%が調達金利分、貸し倒れ費用が三%、システムやテナント使用などの経費が七%、残り一〇%が儲け、という構造です。資金調達費用は、大手の場合は市場から調達ができるので比較的抑えられますが、問題は貸し倒れ費用です。

多重債務や自己破産が急増していますので、この費用は毎年増加しています。

貸し倒れ費用が増えれば儲けの一〇%は減るので、広告宣伝費や人件費を削るなどの企業努力が必要になります。信販、クレジットカードの場合は、店舗を持っていないので七%の経費のうちテナント費用などは発生しません。

その分の経費が上限金利の差になっていると思われます。

生き返ったライフ(投資顧問)

長銀の破たんで債務超過に陥った信販大手のライフは、GEキャピタルやオリックス、スルガ銀行など国内外の金融機関が争奪戦を繰り広げましたが、二〇〇一年三月に消費者金融大手のアイフルに買収されました。ここでも消費者金融の勢いが証明されています。

ライフは二〇〇三年三月期の決算で、経常利益八〇億円と創業以来の最高益を計上するなど、立ち直りの早さを見せています。アイフルはライフの貢献で、消費者金融業界では収益トップに浮上(連結べース)しました。

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