2011年4月アーカイブ

円が上がる?下がる?

テレビやラジオで外国為替相場のニュースを扱うとき、キャスターが「外国為替市場では円が上がり...」とか「円が高くなり...」という表現をします。

また新聞紙上では「円高」「円安」という文字を目にします。

こうした表現で私たちはその正確な事実や意味を知ることができるでしょうか。

キャスターの例でいえば「円がドルに対して上がった」、たとえば「1ドル100円が98円になった」ということを意味しようとしたのでしょう。

私たちも一般的にそう理解しますし、間違いではありません。

しかし果たしてマルクやポンドに対してはどうでしょうか。

ドルに対しては上がっても、マルクに対しては逆に下がっているというケースもあります。

とくに最近では、円のドル以外の通貨に対する取引が増加して、その外国為替(FX)相場の変動も活発になっているので、円のどの通貨に対するFX相場なのかをはっきりさせる必要がある場合もあるはずです。

ともあれ、円の対ドル相場が100円から98円になるということは、1ドルを買うのに100円支払っていたのが98円で済むということで、円の価値が2円だけ上がったわけです。

これが「円が上がる」または「強くなる」ということです。

逆の場合は「下がる」「安くなる」「弱くなる」といいます。

つまり先のキャスターの例とは逆になるわけです。

エグゼクティブトレードによると、外国為替(FX)ディーラーが取引をしている銀行間市場では、ドルの各通貨に対する相場が一般的なためで、ディーラーは意識的に「ドルの円に対する相場が」という説明を省略しているそうです。

業界の人(外国為替ディーラー)とそれ以外の人との会話には気をつける必要があります。




外貨建て債券と円建て外債

外債には大きく分けて外貨建て債券と円建て外債とがある。

外貨建て債券とは、外国の政府や法人(企業)、あるいは日本企業が国内外で米ドルやマルク、ポンドなど各国の外貨建てで発行する債券のことだ。

この外貨建て債券を日本国内で発行する場合には、その債券のことを「ショウグン(将軍)ボンド」と呼んでいる。

ショウグンボンドは、諸外国と比べて日本の金利が低い時に発行されることが多い。

この外貨建て債券にも発行形態によって、利付債、ゼロクーポン債、デュアルカレンシー債などがある。

利付債とは、普通の国債や社債のことで、毎年利払が行われる債券のこと。

ゼロクーポン債は、利息に相当する金額をあらかじめ額面から割り引いて売り出される債券のこと。

このため、売出し価格が普通の債券(利付債)の半値以下となり、買いやすいのが魅力だ。

ただし、ゼロクーポン債の売却益は譲渡所得、償還差益は雑所得となり、どちらも総合課税の対象となる。

ちなみに、利付債の場合は、利子に対して20%の源泉分離課税がかかるのが一般的だ。

デュアルカレンシー債は二重通貨債とも呼ばれている。

これは払込金と利払が円建てで、償還金がドルというように、元本の払込み・利払いと元本の償還とで通貨が異なる債券のことだ。

同じようなものに、リバースデュアル・カレンシー債(二通貨債)がある。

これは元本の払込・償還通貨と利払い通貨が異なるものだ。

デュアルカレンシー債は、利払いと償還のどちらかが円で支払われるため、その分だけ為替リスクが低くなるというメリットがある。

これらの外貨建て債券を初めて購入する場合には、窓口となる証券会社に「外国証券取引口座設定約諾書」を提出し、口座を開設する必要がある。

購入した外債は、窓口の証券会社に保護預かりという形で保管してもらうのが普通だが、保護預りには年間4000円程度の保護預かり料(管理料)がかかる。

一方、円建て外債とは、外国の政府や企業、国際機関などが日本国内で発行する円表示の債券のこと。

円で売り買いするため、為替リスクはない。FX エグゼクティブトレード

また、日本の投資家が円建て債券を購入する場合には、外貨建て債券のように「外国証券取引口座設定約諾書」を証券会社の窓口に提出する必要はない。

つまり、日本の普通の債券(国債、社債)と同じような取扱いを受ける、というわけだ。

このように、外債にもいろいろな種類があるので、自分のニーズに合った外債を選ぶことが必要になる。

FXと投機のメカニズム

投機のメカニズムは「恐怖の連鎖」によって実際の売買金額が数倍、数十倍になり市場に影響を与えます。

投機がFXトレードのレートを変動させる要因であることは、外国為替ディーラーが日常経験しているところです。

では、投機がどういうときに起こり、どんな要因が投機の主体に行動を起こさせるのでしょうか。

それは市場全体のポジションが買い持ち(ロング)か売り持ち(ショート)のどちらか一方に傾いているとき、つまり約8割以上の人が同じ相場観をもって行動していると判断されるときは、大多数の人と逆の売買をすることでそれまでのレートの動きが反対方向に急激に動くことがあります。

たとえば8割以上の人がドルが下がると思ってドルを売っているとすると、ドルのレートは下がります。

その後、ドルを売る人がほとんどいなければ、レートはそれ以上下がりません。

そこに投機的なドル買いが市場に入ると、彼らにドルを売る銀行のドルの売り持ち額が大きくなりすぎ、限度を超える分は他の銀行からドルを買い戻します。

このパターンを銀行間で繰り返すうちにドルのレートは上昇します。

そしてある程度上昇すると、これ以上のドル高で売り持ちをもち続けることができないという銀行が元のポジションまでカットして、スクェアーにします(ストップロスという)。

このストップロスが出はじめると、ドルの上昇は急に加速されます。

ストップロスが終わりかける頃、投機の手仕舞いが始まります。

また、レートがほとんど「方向に変動しない膠着状態の相場が続いているときに売買を仕掛けてレートが一方向に進み出すと、そこから大きなトレンドを作ってしまうこともあります。

ただ、こうした仕掛けも、市場規模が年々大きくなるにつれて、成功よりも失敗の回数のほうが多くなっているようです。





アメリカは日本に対してだけでなく、中国や世界の主要国に対しても巨額の貿易赤字を抱える国です。

つまり、アメリカのドルは円に対してだけでなく、主要国の通貨に対しても売られやすい通貨であることが理解できます。

つまり、ドル安になりやすいのです。

このようなアメリカの恒常的な貿易赤字構造のために、アメリカ国内の投資資金は、ドル安による資産の目減りを回避させようとする動きを強めることになります。

こうした傾向は、折に触れてアメリカ国内から巨額資金の海外への流出(逃避)を招くことになります。

そのことが、ときには全面的な「ドル安」(主要国の通貨高)を導いたり、流出先の国だけでなく、世界のFX市場にも大きな影響を与えたりすることになります。

また、アメリカから海外に流出した投資資金は、FX市場だけでなく、より投資魅力の高い国や市場などにも投資のチャンスを求めて流れます。

その結果、流出先の国の通貨だけでなく、その国の株式市場や公社債市場の価格を上昇させたり、ときには、金や貴金属、原油などの商品先物市場の価格を上昇させる要因にもなります。

さらに、その資金が再び他の投資魅力の高い国や市場を求めて流出するときは、最初に流入した国の通貨や各種市場の価格を下落させる場合もあります。

いずれにしても、こうした巨額の投資資金は、プラスであれマイナスであれ為替市場に大きな影響をおよぼしますので、「アメリカの貿易収支や経常収支の動向から目を離すことはできません」(エグゼクティブトレード)。

つねに円は買われやすく、ドルは売られやすいこのように、アメリカの貿易収支の動向が世界の為替市場に与える影響は大きく、日米間の貿易構造やアメリカの対外貿易の実情を考えれば、世界の為替市場を動かす基本的な要因であることがおわかりいただけるでしょう。

繰り返しになりますが、日本は貿易黒字国であり、アメリカは世界最大の慢性的な貿易赤字国です。

日本の円はつねに買われやすく、アメリカのドルはつねに売られやすい状態にあることを忘れてはいけません。

つまり、日米の貿易収支という観点から判断すると、為替市場の底流にはいつも「円高・ドル安」の流れが強く渦巻いているのです。

ヘッジファンドを中心とした世界の投資家から見れば、「円買い・ドル売り」のシナリオに沿った投資をすることで容易に利益を確保しやすいことがわかります。

彼らは当然、このシナリオに沿って行動しますので、その結果、FX市場では、さらに円高傾向は強まります。

したがって、私たちがドル建ての外貨商品を投資対象とする場合は、あえて急激な円高が進行している局面を狙わなければ、容易には為替差益を得ることはできないのです。

しかし、将来のいずれかの時点において、日本の貿易黒字が減少し、赤字に転落するような状況になれば、FX市場もそれまでの円高基調から円安方向に大きく転換することが予測できます。



もう一度日本版ビッグバンを実施すれば、日本特有のルールや商慣行、税制、手数料などを先進諸国並みに変えていく必要が高まる。

たとえば、税制一つとっても、日本が国際競争力を強めていくためには、法人税の税率を下げて欲しいという要求はあっても、高くしてほしいという要請はまず出てこない。

税率を下げないことには、国際競争力が強くならないのだから当然だ。

税率を引き下げたら、国の税収が落ち込み、財政赤字が拡大することになる。

そこで、財務省はある税金の税率を引き下げたら、それから発生する減収分を穴埋めするため、他の税金の税率を上げようと画策する。

だが、そんなことをやっていたら、トータルでの日本の国際競争力は高まらない。

有価証券取引税を廃止しても、株式の譲渡税を高くしたのでは、株式市場の活性化にはつながらない。

法人税の税率を引き下げる代わりに、消費税を引き上げたのでは、それでなくても世界一高い日本の物価がますます高くなり、日本の商品は国際競争力をさらに失っていくことになる。

ちなみに、欧州諸国の付加価値税は15~20%と高いが、それを含めた物価は日本より3~4割も安いのだ。

物価が高い日本が消費税をこれ以上引き上げたら、物価はますます高くなり、国内の製品は安い海外製品に太刀打ちできなくなる。

今こそ減税せよ

国際競争力を確保するために、税金を引き下げるのであれば、国は減収分を他の税金の増税で穴埋めするのではなく、「小さい政府」に徹して、歳入の範囲で歳出を均衡させるべきだ。

日本にはまだまだ削減できる無駄がたくさんある。

歳出に占める公共事業の比率は世界でもダントツに高い。

農業予算にも農業振興以外の目的で無駄使いされているものが少なくない。

諌早湾や宍道湖などの干拓事業は最たるものだ。

減反政策を進めながら、貴重な自然を破壊して利用する可能性の少ない農地をつくっている。

こうした無駄を思い切って削減すれば、かなり歳出を削減できるはずだ。

政府には増税する前にやるべきことが山ほどある。

国債を発行して、社会資本を充実させ、景気がよくなった時点で資金を税収増で回収するというのは、高度経済成長時代にしか通用しない発想だ。

日本経済は低成長時代に入っており、近い将来には高齢化社会を迎える。

今後は景気がよくなっても税収が飛躍的に拡大する可能性は少ない。

日本の財政赤字はいまや世界一といわれるほど悪化している。

国債による借金をどんどん増やして、大盤ぶるまいしている時ではない。

政治家にそういう危機意識があまり見られないのが心配だが、国民が税金の使い道を監視して、政治家や官僚の税金の無駄づかいを厳しくチェックしていくほかはあるまい。

FX相場への介入の罪


FXが円高・ドル安になったり、逆に円安・ドル高にフレるたびに、日米政府首脳が、「今の円高・ドル安は行き過ぎだ」とか「現在の円安・ドル高は行き過ぎだ」などと口先介入して、FX相場に大きな影響を与えている。

投機筋は、その度に日米双方の顔色をうかがいながら、円やドルを売ったり、買ったりして、FX相場を乱高下させている。

本来、自由で(自然体で)形成されるべきFX市場の相場が、日米政府首脳の思惑によって大きく振り回されている。

仮に、これが株式市場であればどうだろうか。

株価が上がる度に「今の株価は高すぎる」、下がる度に「今の株価は安すぎる」などといちいち政府首脳が発言し、市場がそれに振り回されて、株価が乱高下するというのでは、それはもう資本主義経済の自由市場ではない。

社会主義経済の公設市場における管理価格だ。

今のFX相場が行き過ぎていて、国として困るのであれば、行き過ぎをもたらしている原因(貿易収支の黒字や赤字、金利水準など)を是正することにより、市場の自由意思(自然な需給関係)によって修正されるのを待つべきなのだ。

「FXを安定させるためには、FX相場に国が介入するのは当然だ」というのであれば、FXの変動相場制を止めて、固定相場制に戻すように先進諸国で話し合うべきだろう。

それぞれの国が話し合って、FXレートを決め、それでFXを固定してしまえば、FX投機が起こることはなくなり、FXの乱高下はなくなる。

変動相場制を維持するのであれば、各国政府はFXに直接介入したり、口先介入によって相場に影響を与えることは極力避けるべきだ。

公権力による介入は、本来自由であるはずのFX市場から自由を奪い、自由を窒息させることになる。

また、政府筋の情報を入手しやすい一部の投機家(金融機関、公的資金、ヘッジファンドなど)は、株式市場で禁止されているインサイダー取引まがいのことを行って、利益を上げることができ、公平性の面でも問題がある。

FX管理の撤廃によって、これからは資本が国境を越えて自由に出入りするようになる。

FX変動は各方面に利害の対立をもたらす。

それだけに、FX市場は自然な形で相場が形成される自由市場である必要がある。

株式でもFXでも、相場に多少の行き過ぎはつきものだ。

行き過ぎを否定し、行き過ぎがあれば、国の力で強引に是正するというのでは、自由市場は死んでしまう。

それなら、さっさと自由市場の看板を下ろし、固定相場制に戻すべきだ。

自由市場の看板を上げておきながら、価格を政府の都合のいい水準にコントロールするのでは、まさに羊頭狗肉。

各国が進めているFX管理の撤廃とも完全に逆行する政策といわざるを得ない。

外貨投資で恐いのは、償還時にFXが円高にフレていると、為替差損が出て元本を大きく割り込むリスクがあることだ。

これを為替リスクという。

この為替リスクを回避する妙案として開発されたのが、1996年から97年にかけて売り出された「円償還特約付きデュアルカレンシー債」だ。

エグゼクティブトレード研究所によると、この外債は、為替が円高になっても、あらかじめ決められた一定の範囲内であれば、円で償還するという特約がついている。

たとえば、ドル円が1ドル127円台の頃、売り出されたものは、1ドル117円までの円高であれば、円で償還することになっていた。

しかし、FXが満期までに一度でも117円を超えて円高が進めば、この特約は無効となり、ドルで償還されることになっていた。

ドル円が127円をつけていた頃には、急速に円高方向にフレるとは誰も予想していなかったため、3~6ヵ月で満期がくるこの外債の特約が無効になることは考えにくかった。

だが、案に相違して、FXは急激な円高・ドル安にフレて、111円まで円高が進んでしまった。

これは円安によって、日本の対米貿易黒字(アメリカの対日貿易赤字)が拡大したため、アメリカが日本の貿易黒字拡大に警鐘を鳴らすようになったためだ。

日本政府はアメリカとの貿易摩擦を回避しようとして、FXが円高・ドル安方向に向かうように、さかんに口先介入を行った。

「行き過ぎた円安は行き過ぎた円高同様好ましくない」「為替は1ドル103円まで円高になってもおかしくはない」などの発言を繰り返したのがそれだ。

そして、FXは急速に円高・ドル安となり、わずか1カ月ほどで1ドル110円台をつけることになった。

その結果、円で償還されるはずの特約付きデュアルカレンシー債は、円で償還できなくなり、ドルで償還されることになった。

特約付きデュアルカレンシー債を買った投資家の大半が、1割以上の為替差益を抱えることとなり、元本を割り込む結果となった。

しかも、ドルで償還されると、それを円に交換してもらうため、外為銀行に新たに口座を作る必要が出て、FX手数料を取られることになった。

為替差益が出たうえに、FX手数料まで取られる。

それに銀行に口座を開くために余分な手間ヒマもかかる。

怒った投資家が窓口となった証券会社に怒鳴り込んで、トラブルに発展したケースもあったようだ。

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