重心は緊張した時には上がっています。
重心が上へ来れば来るほど、その人は不安定な状態になって、力を発揮できません。
よけいな力がかかったために、本来の力が発揮できないのです。
たとえば高い音を出そうとしている人は、だいたい顔が上を向いてきます。
肩も上がり、首も上がり、頭も上がって、いかにもこの人は高音を出そうとしているという雰囲気がよくわかります。
そういう人ほど高音は出ません。
ふだんもつとリラックスしていたら出るはずの声も出なくなります。
TVでプロの歌手が、特に高音部を歌っているのを見れば、一番わかります。
五木ひろしさんは、高音部の時に重心が下がってきて、足を踏ん張ります。